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NRI調査では、三大都市圏の富裕層・超富裕層の32%、地方圏の富裕層・超富裕層の35%が、信託銀行を「専門的・プロフェッショナルだと思う」と答えている。
さらに、このイメージは富裕層と超富裕層のどちらにおいても高い水準にある。
大手証券、外資系金融機関には及ばないが、富裕層・超富裕層のメイン金融機関としてのシェアが低いわりに、競合とほぼ同水準の評価を受けているのは特筆すべきである。
同じ銀行でも、メガバンクや地銀・第二地銀にはこのイメージは薄い。
PBサービスにおいて、信託銀行がとくに強みとしているのは、相続対策と不動産活用のノウハウである。
この点について、信託銀行のプライベートバンカーは、次のように話している。
信託銀行の強みは、運用も多少あるが、相続や不動産に強く、財産に関してトータルに相談に乗れること(信託銀行のPB)相続、遺言と不動産に接していると、不動産の売買の仲介業務、それにともなうローンの発生をより早く発掘できる(信託銀行のPB)上場するときの証券代行に加えて、不動産や相続までノウハウがあること、信託による資産管理機能が、メガバンクや証券会社との違い(信託銀行のPB)よく考えてみれば、信託銀行の強みである遺言書の作成、遺言信託、遺産整理業務などの相続対策の相談は、信頼関係ができてから初めて金融機関に依頼するものである。
信託銀行がいくら専門性をアピールしでも、取引のない超富裕層が、最初から信託銀行に相続を相談することは望みにくい。
したがって、信託銀行は、自分たちの得意な領域で顧客から相談してもらえるようになるまでの、信頼関係の構築の仕方に大きな課題があるといえる。
外資系銀行/証券のPBサービスの特徴日本で最初にPBサービスを本格的に立ち上げて成功したのは、シティバンクである。
八七年、東京にシティバンク・プライベートバンクを開設し、九十年代後半には100名を超えるプライベートバンカーを抱えるまでに成長した。
ところが、2004年に、法令違反で日本からPBサービス業務を撤退することになった。
シティバンクのPBサービス業務撤退は、一時的に、他の外資系銀行/証券のプライベートバンキングビジネス拡大につながった。
なぜなら、シティバンクのプライベートバンカーが顧客を引き連れて、他の外資系銀行/証券に移籍したからである。
2007年9月時点で、PBサービスを提供している主な外資系銀行/証券は、次のとおりである。
U銀行東京支店は、東京、大阪、名古屋の三拠点でウェルスマネジメントサービスを提供している。
このほか、U証券も東京(大手町)に拠点を持ち、独自にウェルスマネジメントサービスを提供しているという。
Uは、「Uアドバイザリープロセス」という顧客への助言のサイクルを重視している。
具体的には、投資プロフィールのヒアリングにはじまり、投資プランの提案、投資プランの実行、投資プランのレビューという一連のサイクルを通じて、商品販売とは一線を画すサービスを提供している。
次に、H(H銀行)は、金融資産三億円以上の富裕層・超富裕層を対象に、H銀行東京支店およびH証券会社東京支店において、ウェルスマネジメントサービスを提供している。
Hは、日本で金融サービスを開始してから140年になるが、Hプライベートバンクは1996年にサービスを開始した。
なお、Hは、2008年1月から、金融資産1000万円以上のマス富裕層を対象に、東京・大阪をはじめとする主要都市でHプレミアというウェルスマネジメントサービスを開始することを公表している(2007年9月6日ニュースリリースより)。
次に、S・GグループのS信託銀行は、2002年6月にC信託銀行を買収する形で設立され、日本におけるPBサービスを開始した。
同行は、預金、融資、為替などの銀行業務に加えて、信託勘定による助言・1任を含む投資運用業務を行っている。
MPB証券は、M証券が50%、M銀行が40%、M証券が10%出資して、2006年5月に設立した「和洋折衷」のPB専門会社である。
東京、大阪、名古屋、福岡に拠点を持ち、約150名のFA(ファイナンシャルアドバイザー)を抱えている。
同社は、M証券の個人顧客部門を引き継ぎ、Mの持つ商品開発力と、M銀行の顧客基盤を融合させた新しいタイプのプライベートバンクを目指している。
次に、D銀行グループは、法人および機関投資家向けの証券・投資銀行業務に強みを持っている。
個人富裕層および上場・未上場の事業会社や医療法人、学校法人、宗教法人などの各種団体を対象に、プライベートウェルスマネジメントサービスを、D証券ならびにD銀行東京支店を通じてそれぞれ提供している。
投資銀行業務の強みを生かした法人オーナーおよびミドルマーケットの顧客開拓に強みを持っている。
「外資系ならでは」の商品・サービスを期待される外資系銀行/証券のイメージは、欧州の高級車のイメージに似ている。
どちらも、性能や品質だけでなく、「外資系であること」あるいは、「長い歴史や伝統から生まれたステータスやあこがれ」が、顧客にとって金融機関を(車を)選択する際の重要な要素となっている。
NRI調査によれば、超富裕層の二九%が外資系金融機関に「商品・サービスが優れている」イメージがあると答えた。
しかも、このイメージは、富裕層よりも超富裕層において強かった。
この結果に代表される、顧客から見た日系金融機関と自社(行)の違いについて、外資系銀行/証券のプライベートバンカーは、次のように話している。
お客様には、外資は何か特別なものを持ってきてくれるのではないかという思い込みがある(外資系銀行/証券のPB)資産のダイバーシフィケーション(分散投資)や、いままでとは違った経験をしたいということで、外資系金融機関を選ばれる方が多い(外資系銀行/証券のPB)いま運用しているのが自社株であったり、不動産であったり、日本の円の預金であったり、だいたい集中しているので、偏っているポートフォリオを分散したいということで、(超富裕層の顧客は)外資系に来る(外資系銀行/証券のPB)国内では、同じ制度の下で金融サービスを提供している限り、外資系銀行/証券だけでしか提供できない商品・サービスは存在しないが、一方で、外資系銀行/証券のプライベートパンカーのほうが、新しい商品についての感度が高いという見方もある。
この点について、運用アドバイスで外資系銀行/証券と競合する乙との多い証券会社のプライベートバンカーは、次のように話している。
外資は、担保ローンなど、商品の面で、1歩先を行っている。
CDO(社債や貸出債権などから構成される資産を担保として発行される債務担保証券)、不動産担保など、日本ではあまり聞き慣れないうちから、アプローチしている商品が多い(証券会社のPB)目新しい商品は、超富裕層にとって、新鮮さがあるし、それだけ商品の選択肢が多いという安心感や、金融機関としての大きさを外資に感じるのではないか(証券会社のPB)富裕層に対して、外資系PBは日本だけに閉じないアイディアが豊富。
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